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#3「自動車学校の教習期限はいつまで?気を付けておきたい5つの期限」

自動車学校に通って免許を取る場合、通常は平均3ヶ月の期間で自動車学校を卒業し、免許の取得ができます。しかし、さまざま事情で教習になかなか行くことができない方も多いでしょう。今回は、教習中に気に留めておくべき期限について解説します。

自動車学校で免許を取得するまでにかかる時間

まずは自動車学校に通う、もしくは免許合宿に参加する場合、卒業までにどのくらいの期間を要するのか、それぞれご紹介します。これから免許の取得を目指す方はぜひ目安として参考にしてみてください。

通学の場合は最短約1ヶ月・平均3ヶ月程度

理論上は自動車学校に通学する場合でも、最短約1ヶ月で卒業が可能です。ただこれは、毎日通学した上で全ての予約が思い通りに取れた場合。実際には3ヶ月程度で卒業する人が多いようです。ただ、春休みや夏休みのシーズンになると、大学生や卒業を控えた高校生が免許を取りにくることで予約が取りづらくなるため、卒業までの期間がもう少し長くなる可能性があります。

免許合宿の場合は2週間程度

対して、免許合宿の場合は最短で免許の取得を目指せるようにスケジュールがあらかじめ組まれていることが多いため、2週間程度で卒業できることが多いです。ちなみに、最短の日数はAT(オートマチック)限定免許で14日、マニュアル免許で16日です。
ただ、仮免許試験や卒業試験などで不合格になってしまうと、その分だけ卒業までの日数が延びてしまう可能性があります。

仮免許でできること

仮免許を取得すると、自動車学校で学ぶ内容がより広範囲になり、できることが増えます。まず、仮免許を持つことで、公道での路上教習が可能になります。路上教習は、所内教習で培った基本的な運転技術を、実際の交通環境で実践するための重要なステップです。仮免許を取得することで、指導員の指導の下一般道路を走行し、交通ルールの遵守や他車との協調を学びます。

仮運転免許証は都道府県ごとに管理体制が異なり、自動車学校側で管理されることもあります。

仮免許取得者は、公道での運転練習が許される一方で、いくつかの制約があります。例えば、単独での運転は許されず、必ずその自動車を運転できる第一種免許を3年以上受けている人、もしくは第二種免許を所有している人、指定自動車教習所の教習指導員(教習に従事している場合に限る)を助手席に同乗させ、その人の指導で運転しなければなりません。

なお仮免許の有効期間は6ヶ月で、この間に路上教習を終了し、卒業検定に合格する必要があります。この期限を過ぎると仮免許は無効となり、再度仮免許試験を受ける必要が生じます。そのため、仮免許取得後は速やかに路上教習を行い、スムーズに次のステップへ進みましょう。

路上教習ができるようになる

仮免許を取得することで、「路上教習」が始まります。これは自動車学校内の教習所で学んだ基本的な運転技術を実際の交通状況で実践し、応用するための練習です。路上教習では、交通信号や標識、歩行者や他の車両など、実際の道路上での様々な状況に対応する力が身につきます。

免許取得までに気を付けるべき5つの各種有効期限

さて、ここからが本題です。今回は、免許を取得する際に気を付けなければならない「5つ」の各種有効期限についてお話します。通常のペースで教習を進めていれば「うっかり」ということはあまりないような期限ではありますが、やむを得ない事情で教習の中断を余儀なくされた場合に備えて頭に入れておくと良いでしょう。

教習の有効期限【9ヶ月】

これは自動車学校で教習を受けられる期間のことで、どの自動車学校でも共通となっています。先ほどご紹介した通り、通常は3ヶ月程度あれば卒業できるものですが、教習を中断したまま忘れてしまってそのまま教習の有効期限を迎えてしまうケースもあるため、通わなくなる期間があるのであれば注意しておきましょう。

仮免許学科試験の受験資格【3ヶ月】

教習は所内で技能教習を行う「第1段階」と、公道での技能教習を行う「第2段階」に分かれており、第2段階に進むためには「仮免許学科試験」に合格する必要があります。
第1段階の技能検定に合格した後、3ヶ月以内に学科試験に合格しなければ、技能検定からやり直しになってしまいます。

仮免許証の有効期限【6ヶ月】

仮免許学科試験に合格すると、条件付きで公道の走行ができる「仮免許証」が取得できます。そこから第2段階の路上教習が始まりますが、6ヶ月以内に第2段階のカリキュラムを修了した上で、卒業検定に合格しなければ仮免許証は失効してしまいます。
期間としてはかなり余裕があるため問題はないかと思われますが、期限があるということは頭に入れておくと良いでしょう。

卒業検定の有効期限【3ヶ月】

第2段階の技能教習を受講すると、最後のカリキュラムとして「みきわめ」という教習を受けることになります。これは技能の定着度合いを指導員がチェックするもので、問題ないと判断されれば卒業検定を受けられるようになります。このみきわめと、学科教習がどちらも終わったタイミングで発生する卒業検定合格までのタイミリミットが3ヶ月。例えば先に学科教習が終わってた場合は、みきわめ後すぐに検定期限が発生します。いずれの場合でも、基本的にはすぐに卒業検定を受けるようにしましょう。

卒業証明書の有効期限【1年間】

卒業検定に合格し、晴れて自動車学校を卒業できても、まだ油断は禁物です。卒業検定合格時に与えられる「卒業証明書」には、1年間という有効期限があります。期限内に運転免許センターで学科試験に合格しなければ、また自動車学校へ再度入校し、全ての教習を再度やり直ししなければならなくなります。基本的には自動車学校卒業後すぐに学科試験を受けるのがおすすめです。

期限切れになった場合はどうなる?

もし、各種の期限が切れてしまった場合には、原則延長は認められず、もう一度入校や受験をしなければならなくなってしまうので要注意です。入校時に支払った料金の返金は受けることができないので、やむを得ない事情がない場合は期限内に免許を取得してしまった方が良いといえます。

以下によく自動車学校にお問い合わせのある疑問について3つお答えします。期限が切れてしまった方、期限内に自動車免許を取得できるか不安な方は要チェックです。

・基本的には延長できない

自動車学校では、教習期限が切れてしまった場合、基本的に延長措置をしてもらうことはできません。自動車学校の都合ではなく、法律によって定められているため、病気などのやむを得ない事情を除き、個人による理由のみで延長措置を講じてもらうことはできません。定められた教習期限内に卒業ができなければ、入校から受講した教習も全て無効扱いになります。

自動車学校や教習所によっては、スケジュールを鑑みて調整してくれる可能性ももちろんあります。しかし、残りの教習期限内での卒業が難しいと判断されれば、退校せざるをえなくなります。教習期限が切れて退校した後に、自動車免許の取得を目指す場合は、再入校して一から教習を受け直すしかありません。入校直後にスケジュールを立てても、技能教習の予約が取りづらかったり、教習当日に体調不良になり休むことになったりすることも十分に考えられます。自分に必要な残りの授業数を把握して、早め早めに教習を進めるようにしましょう。

・支払った費用は返金されない

自動車学校への入校時に支払う費用は、免許の取得や卒業を担保するものではありません。そのため、教習期限内に卒業ができなければ、受講した教習や検定までの該当費用、教本をはじめとした備品代は基本的には返金されないものと考えておきましょう。

ただし、自動車学校や教習所によっては、未受講分の教習や検定費用については返金してくれる場合もあります。学校によって対応が多少変わりますので、自分が通う自動車学校ではどのようなルールが適用されているのか、入校時にあらかじめ確認しておくことがおすすめです。

教習期限が切れ一度退校した後に、再入校する場合は、基本的に教習料金をはじめとした初期費用を再び支払わなければなりません。ただし、こちらも自動車学校によっては、再入校による割引が適用される場合もあります。返金に関する規則と併せて事前に自動車学校に確認しておきましょう。

・仮免許証が切れても教習期限内なら受け直せる

入校から早い段階で仮免許証を取得できた場合、教習期限の9ヶ月内(仮免許期限は6ヶ月)に余裕を持って第二段階に進めるケースも多いはずです。しかし、様々な事情によって自動車学校に通うことが困難となり、仮免許証を失効してしまうこともあります。

仮免許証の有効期限が切れたとしても、自動車学校の教習期限内であればもう一度修了検定を受けることは可能です。しかし、仮免許証失効後となると、残された教習期限もかなり限られていますから、より綿密にスケジュールを組む必要があります。

一方で、教習が思うように進まず、仮免許証の取得に教習期限の大半を要してしまう場合も考えられます。仮免許証の期限は残っていても、教習期限が先に切れてしまったら残念ながら退校することになります。

ただ、取得した仮免許証自体は以前として有効であるため「仮免許証所持」の状態で、再入校し免許取得を目指すことは可能です。第二段階からのスタートとなるため、一からやり直すよりも費用や時間をかけずに卒業することができるかもしれません。その場合、追加費用は自動車学校によってばらつきがあるため、通いやすい自動車学校に問い合わせてみましょう。

自動車学校の仮免許取得までの流れ

自動車学校で仮免許を取得するまでは、基本的に二つの段階に分かれています。まず、入校後に始まる「第一段階」では、基本的な運転技術と交通ルールの理解を深めるための学科教習と技能教習があり、この段階では、エンジンのかけ方や基本的なハンドリング、ブレーキングの技術を習得し、安全に運転するための基礎を固めます。第一段階の技能教習はAT(オートマ)限定免許は12時限以上、MT(マニュアル)免許は15時限以上受ける必要があります。

第一段階の教習が終了すると、所内での「修了検定」が行われます。この検定に合格することで、仮免許学科試験を受ける資格が得られます。仮免許学科試験は、交通ルールや安全運転に関する知識を問われるもので、これに合格することで仮免許を取得することができます。この学科試験は、教習所内で行われ、合格ラインは90点以上となります。

仮免許取得後は、第二段階の教習が始まります。ここでは、仮免許を持って公道での路上教習が可能になり、実際の交通環境での運転を経験します。路上教習は、実際の交通状況に即した運転技術の向上を目的としており、仮免許取得者は指導員とともに様々な運転シチュエーションに対応していきます。

この第二段階では、交通状況に応じた交差点の通行や高速道路での運転といった、より実践的な教習も含まれます。また、最終的には「みきわめ」と呼ばれる教習が行われ、全てのカリキュラムを終えた後、卒業検定に進むことになります。仮免許取得から卒業までの流れは、計画的に進めることが重要です。

教習期限を超過しないために気を付けるべきこと

最後に、各期限を超過しないようにするために気を付けるべきことをご紹介します。
忙しい中でも期限内に免許を取得できるよう、留意しておきましょう。

あらかじめスケジュールを確保し、予約を忘れない

特に自動車学校に通学する場合は、2〜3ヶ月先までスケジュールが確保できる時に入校すべきだといえます。技能教習の予約は数個しかできない自動車学校も多いので、予定にズレが生じても対応できるよう、余裕を確保しておきましょう。

できるだけ早く進める

予定が空いている際に、積極的に教習をたくさん消化してスケジュールを前倒しに進めておきましょう。教習期限である9ヶ月というのは、案外あっという間に過ぎてしまいます。教習期限が切れてしまうリスクを減らすためにも、特に入校して間もない時期は空き時間に教習を入れることをおすすめします。

閑散期を狙う

自動車学校で免許を取得する際、スムーズに進めるためには、入校や教習のタイミングを慎重に選ぶことが重要です。閑散期とは、主に学生が春休みや夏休みなどで集中して教習を受けるシーズンを避けた期間のことを指します。具体的には、4月から6月、または10月から12月が閑散期に該当します。この時期に入校すると、予約が取りやすく、教習が順調に進む可能性が高くなります。

一方で、繁忙期に入校すると、教習の予約が取りづらくなることがあります。その結果、教習の間隔が空いてしまい、運転技術の習得が遅れることも。免許取得までの期間が予想以上に長くなってしまうリスクがあるため、タイミングを考えて入校することをおすすめします。

短期集中プランを使うのもおすすめ

自動車学校の中には、短期で免許の取得を目指すことができるようにスケジューリングされた「短期集中プラン(自動車学校により名称は異なります)」が用意されている場合があります。東山自動車学校でも「短期集中スピードプラン」をご用意しており、入校前に卒業までのスケジュールを立てることが可能です。教習期限を超過する恐れがないのはもちろんのこと、スピーディーに免許取得ができるので非常におすすめです。

「可能なら前に進む」を心がけましょう!

予定が空いている時に、できるだけ教習を進めるように心がけておけば、免許取得にかかわる期限を超過してしまう可能性を抑えることができます。ご自身の予定と相談しつつ、無理なく教習を進めていきましょう!